レーザー墨出し器の使い方【写真で解説】精度確認方法や注意点を完全網羅!

レーザー墨出し器 使い方 精度確認 レーザー墨出し器

レーザー墨出し器とは水平・垂直ラインを出す事ができる電動工具です。内装工事や電気・配線工事、左官工事などあらゆる現場で使われています。

一般人には馴染みのないレーザー墨出し器。「DIYで使いたい」「大工仕事で使う必要がある」という人のために、レーザー墨出し器の使い方をわかりやすく解説します。

特に初心者の方は、実機の写真付きで解説しているのでイメージが湧きやすいと思いますよ。

さらに、レーザーで墨出しするプロセスだけではなく、使用前の精度確認方法(水平、縦、鉛直クロスポイント、矩、左右通り)や、レーザー墨出し器を使う上で注意すべきポイントをまとめました。

レーザー墨出し器の使い方

レーザー墨出し器

レーザー墨出し器

レーザー墨出し器の基本的な使い方は非常にシンプルで、基準の位置やラインに合わせてレーザー照射し、墨付けするだけです。

また、壁や床の起伏を目視確認しやすくするために使ったりなど、墨付け以外にも応用することができるのです。(見えにくい起伏でもレーザーを当てると見えやすくなる)

様々なシーンで使えるレーザー墨出し器は便利ですが、その自由度の高さから具体的な使い方がわからなくなる人も多いでしょう。しかし、使用上の唯一のポイントは基準になる点や線を正確に決めることだけです。

例えば、レーザー墨出し器を使用する前に、ばか棒を使って水平の高さを決めたりする作業がありますが、実はこの位置決めを正確にしてさえすればラインを引く事自体は簡単です。

これから紹介するレーザー墨出し器の使い方は、位置決めが出来ている事が前提・・・・・・・・・・・・・・として、効率良くライン引きの作業をする方法を解説しています。

実際に使う時は、最初に精度確認を行いましょう。

レベル(水平)の墨出しに三脚が必要なら装着

垂直だけでなく水平にもラインを引く場合は、高さ調整に必要な三脚を接続します。レーザー墨出し器と三脚にオスとメスの接合部があり、回すと取り付けができます。(水平の高さ調節が不要な場合、三脚は不要です)

レーザー墨出し器 三脚の取り付け

レーザーを照射したい場所から2mほど離れて配置

レーザー墨出し器 調整 初期配置

レーザーを当てる場所から近すぎると作業の邪魔になり、遠すぎるとラインが太くなったり光量が弱くなったりするので、2~3m離すくらいベストでしょう。

レーザーを当てる高さを調整する【レベルの墨出しが必要な場合のみ】

三脚には「足を伸ばす」方法と「レーザー墨出し器の取り付け部にあるハンドルで高さを調整する」方法の2パターンで高さ調整が可能です。

足を伸ばす方法でざっくりとした高さを決め、ハンドルで微調整するのが一般的です。

レーザー墨出し器 三脚 高さ調整

一般的なイメージの三脚と同様に、足ロックで解除で伸縮することができるようになります。精密機器を乗せる三脚なのでちょっと高級感がある気がしますが、結構安っぽいものが多いです(笑)

多少の傾きがある場所でも三脚を上手く使えば対応できますが、最終的に水平にできるかどうかは考えておきましょう。

レーザー墨出し器 三脚 ハンドルによる高さ調整

持っているハンドルを回すことで、レーザー墨出し器の取り付け部が上がるので高さ調整が可能です。高さが決まったらボルトを回して支柱を固定します。

三脚について詳しく知りたい方は、レーザー墨出し器 エレベーター三脚のレビュー記事を参考にしてください。

レーザーの高さを調節しつつ、レーザー墨出し器が水平になるように調整します。三脚には付属の水平器があり、そこで水平になっているかを確認します。

レーザー墨出し器 水平 確認

写真の赤色の四角枠で囲った部分が水平器です。水平器に丸い赤線と気泡があるのが確認できると思います。気泡が赤丸の中に入っていたら水平であるといえます。

写真の場合は、気泡が赤丸の中に入っているので水平と判断できます。

【三脚を使わない場合】
レーザー墨出し器 水平 微調整
三脚がない場合でも、レーザー墨出し器の足の部分を回して水平に調整できます。※大きな傾きには対応できないので、微調整のレベルで済む場所にしか置けません。

レーザーを照射(射影)する

本体の主電源を入れ、ラインの照射ボタンを選択します。

画像にあるVOICE「VLG-5X」の場合は、垂直、水平のボタンがあり、それぞれの照射ON・OFFの切り替えが可能です。

レーザー墨出し器 水平・垂直ボタン

メーカー、機種、ライン数、光量調整可能などによって、ボタンの配置や切り替えは方法が異なりますが、基本的には同じです。

  • レーザー照射されないと思ったら、主電源がOFFオフだった
  • 地墨点が出ないと思ったら、垂直ラインがOFFだったから当然だった

など、使用者のミスによるクレームがよくあるらしいので注意しましょう。はじめて使う機器に不具合があると感じても、まずは自分を疑った方が良いと思います。

参考 レーザー墨出し器『VOICE』を修理・調整依頼前に確認すべきこと

 

レーザー墨出し器 レーザー照射

レーザー照射を確認しましょう。垂直だけONにしているので、グリーンの縦ラインと地墨点が出てくれています。

主電源がONの間は水平線、垂直線などのラインパターンの切り替えができるので、その時の用途にあったラインを照射しましょう。

全てフルラインで照射していると、電池切れを早く起こしてしまうので注意!

※受光器を使ってラインを引く方法は下記記事で解説しています。

【ポイント】墨付けはレーザーラインの真ん中をとる

グリーンレーザー  壁に照射

レーザーラインの真ん中に墨付け

レーザー照射されたラインを見て墨付けする時は注意が必要です。

VOICEの場合ですが、レーザー墨出し器のラインの太さは、10mで約2ミリ程度になります。

墨出し器のレーザー光は照射する距離が離れていくにつれ、徐々に太くなってしまう傾向があります。出来るだけ細い状態で遠方までレーザーを届かせるための機構・工夫がなされていますが、ある程度は仕方のない部分です。

しかし、このラインは左右対称に太くなる特徴を持っています。つまり、このレーザーラインの中心部分が正しい線となるのです。故に、見えている照射ラインの真ん中を墨付けすることで正確にラインを引くことが可能です。

実際の墨出しでは、墨付けの精度も大切です。レーザー光線は壁や床に直接当たるので、下げ振りの糸やバカ棒を見るときとは見え方が変わります。 差し金やチョークをどの位置にもっていけば正しく墨が付くのか、あらかじめ何度か確認しておくことがポイントです。

地墨を描いて天井の墨を出す方法

「地墨を描いて天井の墨を出す」とは、レーザー墨出し器の真下にある「地墨点」から垂直に伸ばした線と、天井の交点を出す。という事です。

下げ振りなどで行なっていた作業ですが、レーザー墨出し器でも代用できます。

手順

  1. 円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。
  2. 電源スイッチをONにして、すべての縦ラインを出射します。
  3. 天井のたち線と大矩の交点にマーキングする
  4. 墨出し器本体を90度回転させる
  5. 3~4を合計4回繰り返す
  6. マーキングした4点の中央を墨入れする

一応これで天井への墨出しは完了ですが、鉛直器やトランシットの方が高い精度を出す事が可能です。高精度が求められるシーンでは使わない方が無難かもしれません。

レーザー墨出し器の精度を確認する方法

レーザー墨出し器を使い続けていると、温度、湿度、振動、衝撃などの環境の変化によって精度に狂いが生じてしまうものです。レーザー照射ができても正しく照射されてないと全く意味はないので、使用前に水平・垂直精度を点検する必要があります。

レーザー墨出し器の精度の指標として、水平・垂直ライン精度がカタログに記載されていると思います。

例)VOICEの場合

  • 水平ライン精度: ±1㎜/10m
  • 縦ライン精度:±1㎜/10m

使用前にはこの精度が実現できているか確認が必要です。(高価で精度の高い墨出し器でも油断はできません)

垂直の精度確認は「下げ振り」、水平は水盛り管を使用して精度チェックを行います。機種によって精度点検の方法に若干の違いはあるので、メーカーの取扱説明書に準拠した方法がベストです。

代表例として、タジマのレーザー墨出し器の精度確認方法を紹介します。

国産・高品質なタジマ レーザー墨出し器の公式サイトで公開されている方法なので、参考になると思います。

公式サイトで閲覧したい方はコチラから。公式ではPDFで掲載されているので、WEBブラウザで見るなら下記の引用文の方が見やすいと思います。

水平ライン精度の確認方法

水平ライン精度確認①

1)5m離れた壁(又は柱)の中央に、厚み2~ 5cmぐらいの板を置いて、その上に本機を設置します。

2)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。

3)電源スイッチをON にして、水平ラインを出射します。

4)一方の壁面に出射した水平ラインの中央付近をマーキングします。ここをポイントA’とします。

水平ライン精度確認2

5)本機を約180°反転して、もう一方の壁面に出射した水平ラインの中央付近をマーキングします。ここをポイントAとします。

6)電源スイッチを一旦 OFF にします。

 

水平ライン精度確認3

7) 本機をポイント A’側の壁ぎわの位置に移動します。※本機の載っている板を取除きます。

8)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。

9) 電源スイッチを ON にして、水平ラインを出射します。

10)壁面にラインを出射し、中央付近をポイ ントA’に合わせます。そのときに水平ラ インの中央付近をポイントB’とします。

水平ライン精度確認4

11)本機を約 180°反転して、もう一方の壁面に水平ラインを出射し、中央付近をポイントAに合わせます。 出射した水平ラインの中央付近をマーキングします。これをポイントBとします。

水平ライン精度確認5

12)本機を右方向に約 45°回転させ、ポイント Bの位置の水平ラインをマーキングします。ここをポイントC とします。

水平ライン精度確認6

13)本機を左方向に約90°回転させ、ポイント Bの位置の水平ラインをマーキングします。ここをポイントDとします。

14)ポイントA’からポイントB’までの距離 L1と、ポイントAからポイントBポイントCポイントDの最大距離 L2と最小距離 L3を測定します。

15)L1とL2の差とL1とL3の差がそれぞれ許容範囲以内であれば正常です。

※この方法でのタジマ製の精度保証規格

  • ±0.61mm/10m:±0.5mm以内
  • ±0.81mm/10m:±1.0mm以内

引用:株式会社TJMデザイン

縦ライン精度の確認方法|下げ振りが必要

縦ライン精度確認1

1)風の影響の少ない既設の建造物の壁を選び、高さ3mのポイントをマーキングします。ここをポイントAとします。

2)ポイントAから下げ振りを吊した床面のポイントをマーキングします。ここをポイントBとします。

縦ライン精度確認2

3)この壁面のポイントBより、5m離れた位置に本機を設置します。

4)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心「 一に来るように脚整準ネジを回して調整します。

5)電源スイッチをONにして、縦ラインを出射ーします。

6)レーザーラインをポイントBに合わせます。

7)そのままの状態で、ポイントAの位置のレーザーラインをマーキングします。ここをポイントCとします。

縦ライン精度確認3

8)ポイントAとポイントCの差L1が許容範囲以内であれば正常です。

9)本機を回転させ、他の縦ラインについても 同様に確認してください。

※この方法でのタジマ製の精度保証規格

  • ±0.61mm/10m:±1.5mm以内
  • ±0.81mm/10m:±2.0mm以内

引用:株式会社TJMデザイン

鉛直クロスポイント精度の確認方法

鉛直クロスポイント精度確認1

1)本機を天井高さ3mの部屋に設置します。

2)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。

3)電源スイッチをONにして、すべての縦ラインを出射します。

4)下部ポイントと鉛直クロスポイントをマーキングします。ここをそれぞれポイントAポイントBとします。

鉛直クロスポイント精度確認2

5)本機がずれないようにゆっくりと180度回転させ、下部ポイントをポイントAに合わせます。

6)このときの鉛直クロスポイントをマーキン・グします。ここをポイントCとします。

鉛直クロスポイント精度確認3

7)ポイントBとポイントCの差L1が許容範囲以内であれば正常です。

※この方法でのタジマ製の精度保証規格

  • ±0.61mm/10m:±1.5mm以内
  • ±0.81mm/10m:±2.0mm以内

引用:株式会社TJMデザイン

矩精度の確認

矩の精度確認1

1)床が平らな場所を選び、長さ約11mの水 糸を床にピンと張ります。(現場の地墨線をご利用いただいても可です。)

2)水糸の中央のポイントをマーキングします。
ここをポイントAとします。

3)ポイントAより、両側5m離れたポイントをマーキングします。ここをそれぞれポイントB ポイントCとします。

矩の精度確認2

4)本機をポイントAに設置します。

5)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。

6)電源スイッチをONにして、すべての縦ラインを出射します。

7)下部ポイントをポイントAに合わせます。その状態で右側縦ラインをポイントBに合わせます。

8)下部ポイントを基準として正面縦ラインの 5m位置をマーキングします。これをポイントDとします。

矩の精度確認3

9)本機がずれないようにゆっくりと回転させ、 — 正面縦ラインがポイントCに合うようにします。

10)その状態で、ポイントDの位置の右側縦ラインをマーキングします。これをポイント Eとします。

11)ポイントDとポイントEの差L1が許容範囲以内であれば正常です。

※この方法でのタジマ製の精度保証規格

  • ±0.61mm/10m:±3.0mm以内
  • ±0.81mm/10m:±4.0mm以内

引用:株式会社TJMデザイン

左右通り精度の確認方法

左右通り精度確認1

1)床が平らな場所を選び、長さ約11mの水糸を床にピンと張ります。(現場の地墨線をご利用いただいても可です)

2)水糸の中央のポイントをマーキングします。ここをポイントAとします。

3)ポイントAより、両側5m離れたポイントを マーキングします。ここをそれぞれポイントBポイントCとします。

左右通り精度確認2

4)本機をポイントAに設置します。

5)本機の円型気泡管の気泡が赤い円の中心に来るように脚整準ネジを回して調整します。

6)電源スイッチをONにして、すべての縦ラインを出射します。

7)下部ポイントをポイントAに合わせます。その状態で右側縦ラインをポイントBに合わせます。

左右通り精度確認3

8)その状態で、左側縦ライン上のポイントCの位置にマーキングします。これをポイントDとします。

9)ポイントCとポイントDの差L1が許容範囲以内であれば正常です。

※この方法でのタジマ製の精度保証規格

  • ±0.61mm/10m:±1.5mm以内
  • ±0.81mm/10m:±2.0mm以内

引用:株式会社TJMデザイン

誤差が大きい場合は校正してもらう

現場で使用中に蹴り飛ばして転倒させるなどして、精度が狂ってしまった場合は、メーカーに校正依頼を出します。

金額はメーカーによってピンキリですが、調整だけなら5,000円〜10,000円くらいが相場です。もし部品交換が必要になってくると請求額がアップします。

自分自身で、分解・修理しようと考える人もいると思いますが、やめておいた方が無難です。DIYなど個人で100%責任を負えるものなら良いでしょうけど、問題があってからでは遅いですし、問題がなかったとしても「信頼」を失うことになるかもしれません。(見てる人は見ているものです)

精度確認以外の注意点は?

レーザー墨出し器の精度確認以外に、注意すべきポイントを簡単にまとめておきます。

電池残量を確認 & 充電しておく。持っていくのを忘れない

レーザー墨出し器はライン数や光量にもよりますが、電池が無くなってしまう事が多々あります。ある機種のフルラインモデルなどは満充電で4時間程度しか照射できないというものもありますから。

電池がなくなってくると、レーザーが点滅したりして正しいラインが出せません。ACアダプターが使えるタイプであっても、近くに電源がないと使えませんよね。

現場に行くにあたって充電を忘れていたり、充電した電池を持っていくのを忘れていく事もあります。予備の電池を購入・準備しておくとリスクヘッジになります。

レーザー光を目に入れない

  • レーザー光を直接のぞかない
  • レーザー光を他の人に向けてはいけない
  • 光学器具で直接レーザー光を見ないようにする

レーザー墨出し器のレーザー光は強い光を発しています。短時間で目を痛める事は少なくても、連続して見ていると視力障害を起こす事もあるようです。

まとめ

レーザー墨出し器の「使い方」「精度確認方法」「注意点」についてまとめました。

文章では一般の人でもわかりやすいような言葉や、実際に使っている写真や図が見やすいように心がけて書いたので、わかりやすかったのではないでしょうか。

逆にプロの人からすると少し物足りなかったかもしれませんね。

レーザー墨出し器は機種によって出来る事、出来ない事が変わってきます。特に天井への墨付けなどは高精度なレーザー墨出し器でないと怖いでしょう。ご自身に適した墨出し器選びも大事ですね。

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